主な症状
社交不安障害の特徴は、社会状況に対する予期不安とその状況からの回避行動という症状です。
前者は、注目の的になることや収拾がつかないような恥ずかしい行為をしてしまうことに対する強い恐怖で、そのため後者=そのようなことがおこりそうな状況を避けてしまうのです。
たとえば、社交不安障害の患者さんでは、人前で話したり、食べたり、飲んだり、字を書いたりするような場面で
「手や声がふるえていることがわかってしまうのではないか」
と心配で、このような状況、つまりデートをすることやパーティに参加することなどを避けてしまいます。
このような状況に患者さんが遭遇すると、恐怖のあまりパニック発作をおこす場合もあります。
回避行動がひどくなると、学校にも行けなくなったり、仕事ができなくなったり、家からまったく出られなくなってしまい、さらには、うつ病を併発し、社会機能の低下が著しくなってしまいます。
また、社交不安障害の患者さんには、回避的な性格をもつ方が多いとされています。